弁護士法人心 柏駅法律事務所の弁護士の白方です。
債務整理のうち,地方裁判所の手続で行う自己破産や個人再生では過去2年分(千葉地方裁判所の場合。柏市在住の方の場合,自己破産および個人再生手続の管轄は千葉地方裁判所松戸支部になります。)の通帳の写しを提出する必要がありますので,依頼者の方の預金取引の内容を見る機会が多くあります。
その預金取引のうち,もったいないのではないかと私がいつも思うのは,預金を引き出す際のATM手数料です。
たしかに,平日の日中忙しい方であれば,平日の早朝や夜間,または土日に預金を引き出す必要がありますので,やむを得ないと言えるかもしれません。
しかし,ネット銀行を中心に,ATM(セブン銀行ATMなど)での預金引き出しを無料としている銀行もありますので,平日の日中に引き出せないのであれば,都市銀行ではなくネット銀行を使うべきです。
もちろん,給料の支払口座が特定の都市銀行または地方銀行に指定されている場合はやむを得ないですが,ネット銀行もあわせて開設し,給料が振り込まれたら,水道光熱費等の引き落としに必要な金額のみを残して,それ以外をすべてATM引き出し手数料無料のネット銀行に移してみたらいかがでしょうか。
そうすれば,手数料がかかるのは給料をまとめて引き出す際の1回のみになるので,節約が可能です。
なお,引き出して現金で保管するという方法も考えられますが,現金だと無駄遣いする可能性がありますので,預金にしておいた方がいいと思います。その意味では,クレジットカードは当然として(もちろん債務整理を行う方は使えませんが),デビットカードも持たない方がいいのではないかと思います。
10万円引き出すのに手数料108円くらいたいしたことない,と思われる方もいるかもしれませんが,現在の金利では10万円を1年間銀行の普通預金に預けても108円の利息は付きません。108円の手数料も,それを100回支払えば1万800円です。
また,どうしても無駄遣いしてしまうという方は,ETF(上場投資信託)を購入してみてはいかがでしょうか。例えば,上場インデックスファンド新興国債券は,現在1口5万円弱で購入できますが,現在の配当利回りは6%程度です。つまり,1口購入すれば,1年で3000円程度の配当を受領できます。もちろん,これは投資ですので購入するかどうかは自己責任です。
節約については,古典的名著として「バビロンの大金持ち」(河出文庫)という本があります。タイトルからは怪しげな本のような感じもしますが,毎月の収入の10分の1を貯蓄せよなど,実践的なアドバイスも記載されています。文庫本で900円弱で購入できますので,なかなか貯蓄ができない(カードローンに手を出してしまった)という方は是非読んでみてください。